「黒木sが女体化したみたいですよ!?」#2
男の娘の体から急に女の子の体になった事に戸惑いを隠せなかった私だったが、
何とか(目を瞑りながら)服をきた私は、ロイさんの拷問室に連れられていた。
「…んで、何してたか言ってみ?」
「…。」
ロイさんは首を絞めながらそういう。
正確には、首を完全に絞めているという訳ではないが、息が少ししにくい程度だ。
「…えーっと、確か…」
繋ぎ言葉を放ちながら、私はこう言った。」
「昨日は、ちょっとだけ起きてて…」
「うん。」
「暇だったからロイさんの研究室忍び込んで…」
「うん。」
「ピンク色の試験管に入った液体飲んで…」
「うん。」
「寝て起きたらこうなった。」
「なるほどなるほど。」
彼は少し笑ったかと思うと、ロイさんの腕の力が強くなり、ほぼ息が出来ない状況に。
「だ か ら 俺 の 研 究 室 の 薬 は 飲 む な っ て い っ た よ な ? 」
彼は少し怒りながらそういう。
瞬間、絞殺されかねなかった自分首は楽になり、ロイさんの腕の力はふっと抜けた。
「…ったく、あれはまだ研究段階だったのによ…」
「戻し方あるの」
「それを探してたんだが、どっかの誰かが勝手に飲んだせいで研究しにくいんだよ。
あれ結構在庫少ないから研究の失敗が命取りになるレベルなのに…」
「ロイさん増やせるじゃん」
「あれ結構魔力喰うんだよ」
「でも2秒あったら全回復するじゃん」
「ダルい」
とロイさんと会話を続けた。
「…んで、その薬の効果なんだが、まだ一つしか分かってなくてな。
飲んだ対象が華奢な女性の体型になる事以外分かってないんだよ。
何かおかしい所あったら教えてくれ、メモ取ってレポートのネタにする。」
「えーっと…まず、能力が使えなくなった事かな。」
「おお、それは使えるな、メモメモ。」
「次に、口調が女の子っぽくなってるんだよね…」
「元からな気がするが…まぁいいやメモっとこ。
それだけ?後は声が高くなって女性っぽくなってる事だけか」
ロイさんは今言おうとしていた事をすぐに読み取り、メモを取った。
「…これ使ったら、結構いい事に使えるな。」
彼の今の笑いは、卑猥な事でも、ふざけてる笑いでもなく、サイコパスの笑い。
絶対なんかヤバいだろうな、と思いつつ、違和感のある体で生活する事となったのである。