「恋に目覚めし者達は」#2
[空白]
「…ふぅ…」
結局、夜の8時まで居座り、ご飯食べてくる、と言って帰った。
発言的に、多分また戻ってくる可能性あったから、速攻で鍵閉めたがな。
後からドアノブがガチャガチャしていたが、予想は的中していたのだろう。
「…こんなの見られたら、付き合ってるって思われるから嫌なんだよなぁ…」
そう、自分のクラスの男子は何故か分からないが噂とか、恋バナとかが好きだ。
こいつら前世女子だったんじゃないのかってくらいには。
だから、もしこんな現場誰かに見られてたら、多分3分せずにクラス中に広まる。
彼女はまだ希望がある。
彼女は美しく、性格さえまともなら、誰とでも付き合えるだろう。
現にもうクラス候補として、四組の学年一イケメンの奴がいる。
あいつ曰く、告白はもう慣れた、というらしい。
それほどまで告白されてきたという事が分かる発言で、説得力があった。
一方自分は、地味でそんなに格好よくもない。
一言でいうとやはり「普通」だ。
自分のトレンドマークは「普通」。
学力も、運動も、格好良さも、何もかも普通。
そんな自分と彼女では、本当に雲泥の差と言ってもいいだろう。
そんな雲泥コンビが付き合おう物なら、確実に学年中は天と地がひっくり返るだろう。
そんな確率だ。
「…また、明日も、来るのか?」
自分はいつも通り独り言を呟きながら、自分はボーッとしていた。