ワザップ!フォーラム
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暇なときに、俺がいつでも禁書ssをかけるように設立した書庫です。
ここにssを執筆することにより、日頃の鬱憤を晴らせると思ったからです。
禁書の原作知識は無いです。禁書のキャラが魅力的すぎるから書きたいだけです。
れっつごー
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『もしも上条当麻が、人よりよく喋り、金に汚い人間だったら。』
Ep.1 上条当麻という人間
私、上条当麻の朝は早い。
午前6時起床。
私の辞書に眠気という文字は無く、目を覚ました刹那、私の意識は覚醒する。
起きてすぐに向かうのは洗面台。
カッコいいからと逆立たせた髪の毛はセットしなければ保てない。
髪の毛のセットは面倒事ではあるが、これも私のムンムンのフェロモンで女性を虜にするために必要なことなのだ。
最初に飲むのは、卵3個をコップに一つに溶かし、『徳松醤油』で味付けを施した画期的な健康飲料。
卵のドロドロ感と醤油の奥深い味わいは、それはそれは素晴らしくマッチする。
これで私の健康は常に最高値を達しそれを維持しているのだ。
どこか別の世界の私は、賞味期限が何日も過ぎた焼きそばパンを食すことを余儀無くされるぐらい貧乏な生活を送っている様な気もするが、まぁ私には関係のない話だ。
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Ep.2 幻想殺し
私は豊かな資産を持ち、豊かな食料を保有している。
どこが収入源なのか?汚い仕事でもしているのか?
ノンノン。
これも、私の能力『幻想殺し』の賜物だ。
というのも、私はボディーガード稼業を営んでいるのだが、私が居住する『学園都市』という所は中々物騒な所なのでね。
学園都市の住民の年齢層は80%が学生。
その学生達は皆、化学の力で『能力』を授かっている。
炎を出したり、風を起こしたり、その種類・形体は様々。
だが、どれも共通するのは……
……使い方次第で最大の驚異になりうる物質だということだ。
そこで私の能力『幻想殺し』が役に立つ。
私の幻想殺し、またの名をイマジンブレイカー。
幻想殺しは、私の右手に宿っていて、この右手に触れた異能の力を打ち消せる効果を持つ。
そう、例えば前述の化学能力群とかね。
お偉いさんを、能力の魔の手から守り、命の保証と引き換えに大金を手にする。
金持ち共は無駄に自意識が高い。
自分の命の価値のひとかけらと思ってか、毎回毎回6000万前後の報酬金を用意してくれる。
実に滑稽だ。
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Ep.3 禁書目録
「とうまー!お腹空いたんだよ!」
出た出た!私が抱える最大の負債!穀潰し女!
このクソメスガキ、名を『禁書目録』(インデックス)。
職業はシスター。その所属は『必要悪の教会』(ネセサリウス)。
性格はとにかく最悪!下劣!暴飲暴食!能天気!
いくら私が金持ちで、飯が尽きぬといえど、こいつの底無しの食欲の前では屈する他ない。
こいつが高級ステーキを食う傍ら、私はカップラーメンという日もあった。
それほどまでにこの女に譲渡しなければならないほど、私は切り詰めなくてはならない。
勿論、私の権力でこいつを追い出しても良いが、もしそうすれば、こいつの所属する過保護なクソ教会から総攻撃を受ける。
その攻撃は、私の右手で防げると言えば防げるが、数が数なのでどうにもならない。
そもそも、なぜ私はこんなのと共に一つ屋根の下なのかというと……。
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Ep.4 出会ったある日
その日私の運勢は最悪だった。
朝の星座占いに答えを委ねてみれば、そのアンサーは最下位。
常にあらゆる物の、万物の上に立つ私が、その日だけは底辺の立ち位置にあった。
「不幸だ……」
おもわずこぼした、占いに対する愚痴。
この時は、こんなことは今日だけと考えていた。
不幸だ などと口にすることは今日だけだと。
明日からは1位だと。
しかし、そんなものは全て私の幻想。
虚無。 空虚。 意味を持たぬ愚かな思想。
この日が地獄の始まり。
今まで居座り続けた『平穏』は、玉座を下ろされ、足かせに繋がれ、牢に閉じ込められた。
きっとそれは禁固。 無期懲役。
悠久の時、それと私は切り離されることとなる。
終わりの始まり。
ベランダをふと見た私の目に映る、全ての元凶。
銀の髪が、純白の修道服が、碧眼の瞳が。
何もかもが、洗濯物のように、ベランダに干されてた。
女の子。
「……おい、そこのオカルト女」
それが、私があいつにかけた最初の言葉だった。
私があいつをオカルトと呼んだ理由は、私が宗教に対し無関心だったからだ。
キリストだろうが仏教だろうがヒンドゥーだろうが、私は己だけを信じ生きてきた。
神など存在しない、するとすれば、この私だと。
だが、これもまた幻想。
何もかも、あいつが教えた。
私の右手で消せなかった幻想は、あいつによって殺された。
憎い。憎い。