シナリオについて

至極､個人的な解釈になります｡

シナリオやエンディングが気に入らないと言う意見を至るところで拝見した為に､書き始めた訳ですが…

先ず｢シナリオ｣から…

デスペラードのサイボーグ達(幹部)の真相は…｡

アームストロングの思想に共感しながらも､

強い者がのし上がる｡
西部開拓期の無秩序への回帰
(オセロット達も似た思想を持っていたが…)
自由の謳歌の再来｡

しかし､｢一部の人間だけが富を得る｣という部分が気に入らない｡

雷電の語った台詞
｢お前達､１％が富を独占するからだ!｡｣

デスペラード達でさえも､アームストロングの力が強大故に､賛同していた｡

その時に､｢サム｣が｢雷電｣を見付ける｡

自分達よりも､遥かに秀でた存在…
アームストロングに抗う事が出来るかも知れない存在に…｡

しかし､その存在は…
雷電の中で燻っていた…｡

｢ジャック｣の存在である｡

しかし､雷電は､ジャックを忌むべき物とし､封印していた…｡

｢活人剣｣によって…｡

その封印が憖(ﾅﾏｼﾞ)半端な物である為､命を掛けてその封印を解く賭けに出た…｡

サムの行動
電車上で､止めを差さなかった｡

先ずは､雷電の境遇に近かった｢ミストラル｣が自分の生い立ちを語り､雷電の中のジャックを揺さぶる｡

人の血を啜った雷電に追い打ちを掛けるべく､
｢サム｣は､雷電の｢活人剣｣の脆さと矛盾を語り､
サイボーグの心の声を聞かせる事で､｢雷電｣の精神を追い詰める｡

ウルフの台詞
｢サムは､この様な非道な行為は行わない筈だ｡｣

｢モンスーン｣が､ジャックの正当性を語り､｢ジャック｣の精神を呼び起こす｡

｢サンダウナー｣は､
子供達の脳を盾に取り､｢シアーズプログラム｣をちらつかせる事で､雷電を逆上させ､
アームストロングとの戦闘を模擬的に行う事で､準備をした｡

ストリート･チルドレンは､
自分達デスペラードが｢死ぬ事｣で
雷電らに保護させる算段をしていた｡

親が居らず､仕事も出来ない｡そんな境遇の存在を救済するのに､
一番､最適だと思われる方法が
｢サイボーグ化｣だった…と｡

現に｢シアーズ･プログラム｣は使われていなかった｡

｢サム｣は､己の｢剣技｣と｢刀｣を託す為に､
命を掛けて戦った…｡

サムの台詞
劇中で語っているので､これは解りますよね｡

アームストロング
｢上院議員をなめるなぁあぁ!｡｣


残った物は…………

｢ジャック･ザ･リッパー｣

次回に続く!｡

という事です｡

｢ベタベタ｣ですが､良いではありませんか!｡これも!｡




…裏話…



要するに､
サイボーグだとしても､
｢人を斬り刻む｣という行為がコンセプトである為､

緩和させるには､
｢人斬りの魂の叫び｣を使う事で､
人道的に逸脱して仕舞う所､
上手く回避する手法を取った訳ですね｡

雷電は｢活人剣｣だとしても､
プレイヤーは｢人斬りを楽しんでいる｣訳です｡

ゲームでも殺人は殺人

この部分に矛盾が生じる為に､
雷電を｢ジャック｣とし､キャラクター自身が
｢人斬りを楽しんでいる｣事で､
プレイヤーは役割を担う…
プレイヤーの虐殺性を緩和させている…と｡

本来は､プレイヤーが感情移入する事で､
ゲームを面白い物にする訳ですが､

キャラクターに遊び手が加わる

プレイヤーの｢感情｣をキャラクターが｢肩代わり｣すると言う手法を取っている訳です｡

遊び手の狂気をキャラクターが緩和する

何故､こう思ったかと言いますと､
開発チームである｢プラチナム･ゲームス｣の
思想が｢道徳的｣だからなのですね｡

｢生死｣や｢活殺｣と言う｢表現方法｣を使用していますが､
｢悪役｣と｢正義の味方｣で｢扱い方｣が全く違うのですね…｡

｢悪役｣は｢悪役らしく｣､｢主人公｣は｢主人公らしく｣

使い方としては｢古風｣とされて仕舞いますが､
上手く織り混ぜながら｢魅せる｣事が出来る会社です｡

それを考えますと､
｢命の大切さ｣を訴え続けている
｢小島監督｣率いる｢コジマ･プロダクション｣の
思想とも合致するのです…｡


ドクトルとの無線通信でも､
そう言った｢命について｣を語っていますし､

感情についても､
｢人は恐怖を飼い慣らす事を欲している｡｣
と言う具合に会話していますね…｡

つまり､｢活人剣｣を極めても良いし､
とことん｢殺人剣｣を行っても良い訳です｡

しかし…きっと｢殺人剣｣は飽きますよ…｡

虚しいですから…｡

サムも解っていると思います｡

サムの場合､虚しいながらも､抗ってきたのでしょうね…｡

己が受け継いだ｢刀｣と｢技｣の為にも…｡

最後がゲームの話になって仕舞いましたが…
サムの描写が細かかった故ですね…｡